秋の花 2

        
   ハギ                                        ススキ

        
   クズ                                         ナデシコ

        
   オミナエシ                                      フジバカマ

        
   キキョウ                                       原種朝顔

 万葉の時代、約1300年前に山上憶良が残した2首の歌が秋の七草の由来です。
   秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花   巻8の1537
   萩の花 尾花葛花(くずはな) なでしこの花 おみなえし また 藤袴(ふじばかま) 朝顔の花   巻8の1538

 朝顔とは桔梗のことだと言い習わされてきました。花の遺伝子研究の一環として、江戸時代に作り出された今日の朝顔のルーツを遡ったところ、秋に3cmにもならない小さな青い花を咲かせる野生の朝顔が原種だと判明しました。憶良の時代に咲いていた朝顔は、この原種朝顔であると推測されます。
 並べて見比べれば桔梗の方が七草らしいのですが、歌われた朝顔は朝顔だったかもしれません。これも歴史のミステリーかもしれません。


秋の花 3

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