華やかに春を彩る

桜の花 1 ・・・ 寒桜



       
  アタミカンザクラ                                  オダワラカンザクラ

       
  シュゼンジカンザクラ                                ツバキカンザクラ

  カンザクラと称されるサクラは1月に咲きだす早咲き品種で、寒緋桜(カンヒザクラ)の系列とみられています。フユザクラやジュウガツザクラもこの頃にぽつ
 ぽつと咲き続けていますが咲き出しは秋の終わり頃です。カンヒザクラは元は緋寒桜とよばれていましたが、彼岸桜と紛らわしいというのでカンヒザクラとよぶ
 ことになった経緯があります。

       
  カンヒザクラ                                     カワヅザクラ

  カンヒザクラは関東南部では2月初旬から咲き始めます。同じ頃、カワヅザクラも咲き始めます。カンヒザクラは日本の原種桜の1つです。色合いと早咲
 きの性質を生かして多くの園芸品種の母体となっています。これとオオシマザクラが自然交配してカワヅザクラが生まれたといわれていますがDNAの解析
 がなされていないので推測です。1955年に河津川沿いで発芽している苗を飯田勝美氏が自宅に移植して66年1月に初めて咲き、ほどなく勝美氏は
 永眠されました。74年に新種と認定されカワヅザクラと命名されました。

       
  アンギョウヒカンザクラ                                 オオカンザクラ

  巷でお互いに同じ品種の別名だと言いならわしていますが、別種であることが並べて見れば納得できるでしょう。埼玉県立植物見本園(現:植物振興 センター)創立間もない頃に、「沖田桜」として流通していた安行桜を、中村農学博士らが、「安行緋寒桜」と命名し、桜図鑑に掲載したといいます。
 江戸時代中期の「赤物」以来の安行の切花の歴史の集大成ともいえる、切花として生産できる性質(いくら切ってもよく、花が長持ち、一般的な桜
 より半月は早く咲く)を持つ安行緋寒桜は暖かな色合いで見る者を魅了します。


桜の花 2

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