秋、冬に咲く桜


 秋に咲く桜には、ジュウガツザクラ、コブク(子福)ザクラ、シキザキがあります。そして霜の降りる季節になると咲き始めるフユザクラが12月には桜の競演に加わります。




 ジュウガツザクラは江戸時代末に、エドヒガンとマメザクラの交雑種であるコヒガンザクラを原種として作出された園芸品種です。




 コブクザクラは、シナミザクラとジュウガツザクラを交配して作出されました。シキザキはマメザクラを盆栽用に改良したものです。




 フユザクラはヤマザクラとマメザクラの自然交雑種と推定されています。伊豆半島と房総半島には自生も見られます。

 フユザクラは、咲き始めは薄いピンク、後に白色になり花は5枚の一重です。

 ジュウガツザクラは、白色が多いものの、淡いピンク色や濃いピンク色のものもあります。蕾は紅色をしているので遠目には木全体がピンク色に見えます。花びらは多いものは20枚あり、秋・冬に咲くときは花びらの捩れが特徴となっていますが、春に咲くときには捩れがなく花も大きくなります。

 桜は個体差や経年変異、種間交雑が多く、フユザクラのようなジュウガツザクラやその逆もよく見られます。悩ましいですね。


Information


メニュー 1


メニュー 2